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体外衝撃波

体外衝撃波について

体外衝撃波治療は、体外で発生させた衝撃波を患部に照射する非侵襲的治療法です。
当院では「BTL-6000 TopLine」を導入しています。
衝撃波は高エネルギーの音波であり、組織を通過する際に微細な刺激を与え、血流改善や組織の修復を促進します。
体外衝撃波には主に以下の2種類があります。

収束型体外衝撃波

  • 高エネルギーの衝撃波を一点に集中させる方式
  • 深部組織や骨など、より深い部位の治療に適している
  • エネルギー密度が高く、時に痛みを伴うため局所麻酔が必要な場合もある
  • 石灰沈着性腱板炎や偽関節の治療に効果的

拡散型体外衝撃波

  • より広範囲に低~中等度のエネルギーを分散させる方式
  • 比較的浅い組織の治療に適している
  • 痛みが少なく、麻酔を必要としないことが多い
  • 筋膜性疼痛や腱付着部症などの軟部組織疾患に効果的

対象となる疾患

体外衝撃波治療は以下のような疾患に適応されます
  • 腱付着部症(腱症)
  • 上腕骨外側上顆炎(テニス肘)
  • 上腕骨内側上顆炎(ゴルフ肘)
  • アキレス腱炎
  • 足底筋膜炎(足底腱膜炎)
  • 石灰沈着性腱板炎
  • 肩関節周囲炎(五十肩)
  • 変形性関節症(特に膝関節症)
  • 筋筋膜性疼痛症候群
  • 骨折後の遷延治癒または偽関節
  • スポーツ障害など

体外衝撃波のメリットや効果

メリット

骨粗しょう症とは?またその原因とは?
  • 非侵襲的で手術の必要がない
  • 外来で短時間で受けられる治療
  • 麻酔を必要としない場合が多い
  • 回復期間が短く、治療後すぐに日常生活に戻れる
  • 薬物療法と比較して副作用が少ない
  • 従来の保存療法で効果が得られなかった慢性症例にも効果が期待できる

効果

骨粗しょう症になることのリスク
  • 疼痛の軽減
  • 組織の修復・再生促進
  • 血管新生による血流改善
  • 炎症反応の調整
  • 内因性成長因子の産生促進
  • 石灰化組織の分解・吸収促進
  • 神経の脱感作による鎮痛効果

変形性膝関節症に対する体外衝撃波治療について

変形性膝関節症に対する体外衝撃波治療は、既存の保存療法で十分な効果が得られない患者さんへの選択肢として注目されています。

期待される効果

  • 膝の痛みの軽減
  • 関節可動域の改善
  • 歩行能力の向上
  • 日常生活動作の改善
  • 軟骨保護効果の可能性
  • 炎症性サイトカインの減少

体外衝撃波は、膝関節周囲の筋肉や靭帯、腱などの軟部組織に照射され、組織修復や血流改善によって症状を緩和します。
軽度から中等度の膝OAについては、手術を回避または遅らせることが期待されています。

治療の流れと注意事項

治療の流れ

骨粗しょう症とは?またその原因とは?

体外衝撃波治療は、1回あたり約15分の照射を行い、2~3週間の間隔で計2~3回実施します。
初回の治療セッション後も症状の改善が見込める場合には、患者様の同意を得た上で追加の治療を検討します。
個々の症状や回復状況に応じて、治療計画は柔軟に調整されます。

注意事項

骨粗しょう症になることのリスク

体外衝撃波治療は全ての患者様に完全な痛みの消失や骨の修復を保証するものではありません。
治療効果や回復期間には個人差があり、疾患の種類や重症度によっても異なります。
臨床研究によると、平均的な有効率は60~80%程度と報告されていますが、個々の症例により結果は異なる可能性があります。

体外衝撃波治療の副作用やリスク

一般的な副作用

  • 治療部位の一時的な痛み
  • 発赤
  • 腫れ
  • 治療直後の軽度の不快感
  • 皮下出血や打撲感(通常は数日で消失)

まれな副作用・リスク

  • 局所的な血腫形成
  • 皮膚の感覚異常(通常は一過性)
  • 治療部位の軽度の腫脹
  • 周辺神経への一時的な刺激

禁忌事項

  • 治療部位の感染症
  • 凝固障害や抗凝固薬服用中(出血リスク)
  • 妊娠中(特に腹部近辺への照射)
  • 悪性腫瘍がある部位への照射
  • ペースメーカー装着者(照射部位が近い場合)
  • 成長期の骨端線への照射

多くの場合、副作用は軽度で一過性であり、特別な処置なく自然に改善します。重篤な合併症はきわめてまれです。
不安な症状がある場合はぜひご相談ください。